

「恋愛感情を利用してお金を騙し取られた」
ロマンス詐欺の被害は年々増加しており、SNSやマッチングアプリの普及に伴い、その手口も巧妙化しています。
多くの被害者が「まさか自分が騙されるとは思わなかった」と語ります。しかし、ロマンス詐欺の手口にはいくつかの共通パターンがあり、それを知ることで被害を未然に防いだり、早期に対処したりすることができます。
この記事では、弁護士の視点からよくあるロマンス詐欺の手口6選を詳しく解説します。
各手口の特徴、見抜き方、そして実際に騙されてしまった場合の対処法まで、法的観点を交えてご説明します。


監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。


監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。
こんな経験はありませんか?


- SNSで知り合った相手から「病気で困っている」と金銭を要求された
- マッチングアプリの相手に「事業資金を貸してほしい」と頼まれた
- キャバ嬢/ホストに「売上目標達成のため」と繰り返しお金を求められた
- 「投資で確実に儲かる」と誘われて送金したが連絡が途絶えた
- 「結婚資金が必要」と言われて貸したが音信不通になった
- 「会いに行くための旅費が必要」と言われ続けて送金し続けている
これらはすべて典型的なロマンス詐欺の手口です。もし心当たりがある方は、すぐに弁護士にご相談ください。
ロマンス詐欺とは?


ロマンス詐欺とは、恋愛感情や信頼関係を意図的に構築し、それを利用して金銭を騙し取る詐欺行為の総称です。
従来は「結婚詐欺」として知られていましたが、近年ではSNSやマッチングアプリを利用したオンライン型が急増しており、被害額も高額化しています。
警察庁の統計によれば、ロマンス詐欺を含む特殊詐欺の被害額は年間数百億円に上り、被害者の多くが「自分は騙されていない」と気づくまでに時間がかかる傾向にあります。
よくあるロマンス詐欺の手口6選


ロマンス詐欺には、いくつかの典型的なパターンがあります。
犯人は被害者の心理を巧みに利用し、恋愛感情や同情心を悪用して金銭を騙し取ります。
ここでは、実際の相談事例をもとに、代表的な6つの手口を詳しく解説します。
それぞれの手口には特徴的な流れと見抜くポイントがありますので、ご自身の状況と照らし合わせてご確認ください。
「もしかして自分も…」と思われた方は、早急に専門家にご相談ください。
被害に気づいた時点で適切に対処すれば、お金を取り戻せる可能性があります。
手口①:困窮アピール型(病気・事故・家族の不幸)
手口の概要
- 「母親が急病で手術費用が必要」
- 「交通事故に遭って治療費が払えない」
- 「家族が借金を抱えていて助けてほしい」
など、緊急性の高い困窮状況を訴えて同情を誘い、金銭を要求する手口です。
SNSやマッチングアプリで知り合った相手が、ある程度の信頼関係を築いた後に突然「困っている」と打ち明けてきます。
「あなただけが頼り」「誰にも相談できない」といった言葉で孤立感を演出し、被害者を精神的に追い込みます。
典型的な流れ
SNSやマッチングアプリで出会い、毎日のようにメッセージをやり取り
↓
「あなたは特別」「こんなに話が合う人は初めて」と好意を示す
↓
数週間〜数ヶ月後、突然「母が病気で手術費用が必要」と相談
↓
「本当は頼みたくないけど、あなたしか頼れる人がいない」と懇願
↓
一度お金を貸すと、「追加の治療費が必要」と繰り返し要求
↓
ある日突然連絡が途絶え、アカウントも削除される
見抜くポイント
- 会ったことがないのに金銭を要求してくる
- 「今日中に」「明日までに」など異常に緊急性を強調する
- 病院名や医師名など具体的な情報を聞くと曖昧な返答
- ビデオ通話を避ける(病院にいるはずなのに背景が不自然など)
- 一度貸すと「追加で必要」と次々に要求が増える
弁護士ができること
弁護士はLINEやメールのやり取りから「貸金である」ことを法的に立証し、「治療が終わったら返す」などの返済約束を証拠化します。
弁護士会照会制度を利用して相手の身元を特定し、詐欺罪での刑事告訴や民事訴訟による返済請求と損害賠償を追及することが可能です。
手口②:投資・副業勧誘型
手口の概要
- 「確実に儲かる投資がある」
- 「FXで月100万円稼いでいる」
- 「仮想通貨で資産を増やせる」
- 「副業で一緒に成功しよう」
など、高額な利益を約束して投資や副業への出資を持ちかける手口です。
実際には投資などは行われず、送金したお金はそのまま詐欺師の懐に入ります。
いわゆるポンジスキーム(自転車操業型詐欺)の場合もあり、最初は少額の配当を支払って信用させ、高額出資後に姿を消すケースもあります。
典型的な流れ
SNSで「投資で成功している」とアピールする投稿を頻繁に発信
↓
DMやコメントで接触し、親しくなる
↓
「特別にあなただけに教える」と投資案件を紹介
↓
最初は少額から始めて、「利益が出た」と配当を支払う(実際は自分のお金)
↓
信用させた後、「今が大チャンス」と高額出資を要求
↓
高額送金後、「市場が暴落した」「システムトラブル」などと言い訳し、最終的に連絡不通
見抜くポイント
- 「絶対に儲かる」「確実に利益が出る」など断定的な表現
- 投資の具体的な仕組みや運用先を明確に説明できない
- 金融庁への登録を確認すると未登録業者
- SNSのアカウントが作られて間もない(数ヶ月以内)
- 高級ブランド品や札束の写真を頻繁に投稿している
- 会おうとすると「今は海外にいる」などと理由をつけて避ける
弁護士ができること
弁護士は投資詐欺・出資法違反として刑事告訴を行うほか、消費者契約法に基づく契約の取消しや不当利得返還請求訴訟を提起します。
他の被害者との共同訴訟で回収率を向上させたり、金融庁や消費者庁への情報提供と連携した対応も可能です。
手口③:国際ロマンス詐欺型(海外在住を装う)
手口の概要
- 「アメリカ軍の軍人」
- 「海外の医師」
- 「国際的なビジネスマン」
など、海外在住を装い、実際に会えない状況を正当化しながら金銭を騙し取る手口です。
外国人(または日本人が外国在住と装う)を名乗り、流暢な日本語または翻訳ツールを使ったメッセージでやり取りします。
「日本に帰国して会いたい」「結婚したい」と将来を約束しながら、「帰国費用が必要」「荷物を送るための費用」などと金銭を要求します。
典型的な流れ
マッチングアプリやSNSで「海外在住の日本人」または外国人として接触
↓
写真はモデル級の容姿(実際は他人の写真を盗用)
↓
「特別にあなただけに教える」と投資案件を紹介
↓
「あなたに会うために日本に行きたい」と将来を約束
↓
「帰国のための航空券代が足りない」「荷物の関税を払えない」などと送金を要求
↓
一度送金すると「追加費用が必要」と次々に要求
↓
最終的に連絡が途絶える
見抜くポイント
- プロフィール写真が異常に魅力的(モデルやタレントの盗用写真)
- ビデオ通話を拒否する、または一度だけ短時間で終わらせる
- すぐに「愛している」「結婚したい」と言い出す(数週間以内)
- 「軍人だから連絡が不定期」など会えない理由を用意している
- Google画像検索で写真を調べると別人のSNSがヒットする
- 金銭要求の理由が「航空券」「荷物の関税」「ビザ費用」など
弁護士ができること
国際ロマンス詐欺は、国内の詐欺と比較して回収が極めて困難です。
犯人が本当に海外にいる場合、日本の法律の適用や強制執行が難しく、弁護士会照会も国外には及びません。
当事務所では、回収可能性が極めて低い国際ロマンス詐欺案件は原則としてお受けしておりません。二次被害(弁護士費用の無駄)を防ぐためです。
ただし、犯人が国内にいることが判明している場合、国内の協力者(口座名義人など)が特定できる場合、複数の被害者がおり共同で対応できる場合は対応可能なこともございます。
国際ロマンス詐欺の疑いがある場合は、まず警察(サイバー犯罪相談窓口)や消費生活センターにご相談ください。
手口④:夜職利用型(キャバ嬢・ホスト)
手口の概要
キャバクラ、ホストクラブ、スナック、ラウンジなどの夜の飲食店で働く方が、客に恋愛感情を抱かせ、
- 「店の売上のため」
- 「借金返済のため」
- 「一緒に暮らすため」
などの理由で金銭を要求する手口です。
実際に何度も会っており、物理的な距離も近いため、被害者は「恋人関係」「特別な関係」と信じ込みやすく、「騙されている」という自覚を持ちにくいのが特徴です。
典型的な流れ
店で担当となり、特別扱いで接客(「あなただけ」と言う)
↓
プライベートでもLINEで頻繁に連絡を取り合う
↓
同伴やアフターで店外でも会う機会を増やす
↓
実は店の売上ノルマが厳しい」「借金があって困っている」と相談
↓
「あなたにしか頼れない」「絶対に返す」と金銭を借りる
↓
最初は少額を返済して信用させる
↓
次第に返済が滞り、高額な借金が積み重なる
↓
店を辞めて連絡が途絶える、またはLINEをブロックされる
見抜くポイント
- 「あなただけ特別」と言いながら、他の客にも同じことを言っている
- 金銭を要求する理由が「店のため」「ノルマ」など仕事関連
- 一度貸すと「追加で必要」と次々に要求が増える
- プライベートで会おうとすると理由をつけて避ける(店でしか会えない)
- 返済期日を守らない、言い訳が多い
- SNSで他の客とも親しくしている様子が見える
弁護士ができること
弁護士はLINEのやり取りから「贈与ではなく貸金である」ことを法的に立証します。
弁護士会照会で相手の住所を特定し(店を辞めた後でも)、民事調停や少額訴訟での分割返済合意を目指します。
店舗が組織的に関与している場合は店舗・経営者への損害賠償請求も可能です。
また、給与差押えによる強制的な回収や、最初から返すつもりがなかった場合は詐欺罪での刑事告訴も検討します。
手口⑤:結婚・同棲準備金詐欺型
手口の概要
- 「一緒に暮らすための資金が必要」
- 「結婚式の費用を貯めたい」
- 「新居の敷金礼金が足りない」
など、将来の結婚や同棲を約束しながら、その準備金名目で金銭を騙し取る手口です。
マッチングアプリで出会い、実際に何度かデートを重ねて恋愛関係になった後に持ちかけられるため、被害者は「自分たちの将来のための投資」と信じて疑いません。
典型的な流れ
マッチングアプリで出会い、デートを重ねる
↓
数ヶ月の交際期間を経て「結婚したい」「一緒に暮らそう」と提案
↓
「新居の初期費用」「結婚式の費用」「両親への挨拶の準備金」などを相談
↓
「自分も出すから、半分(または一部)負担してほしい」と要求
↓
お金を受け取った後、「仕事が忙しい」「家族の問題」などと理由をつけて会わなくなる
↓
次第に連絡頻度が減り、最終的に音信不通
見抜くポイント
- 交際期間が短い(3ヶ月以内)のに結婚を急ぐ
- 相手の実家や友人に会わせてもらえない
- 「お金のことは後で精算しよう」と領収書や契約書を見せない
- 不動産業者や結婚式場に一緒に行こうとしない
- お金を渡した後、会う約束をドタキャンするようになる
- SNSのアカウントが鍵付き、またはほとんど投稿がない
弁護士ができること
弁護士は「結婚詐欺」として刑事告訴を行い(結婚する意思がなかったことを立証)、民事訴訟で貸金返還請求および慰謝料請求を行います。
贈与の錯誤無効を主張した不当利得返還請求も可能です。
マッチングアプリ運営会社への照会で相手の身元を特定し、複数の被害者がいる場合は連携して組織的詐欺として立件を目指します。
手口⑥:長期信頼構築型(数ヶ月〜数年かけて騙す)
手口の概要
すぐには金銭を要求せず、数ヶ月から数年かけて信頼関係を丁寧に構築し、「この人なら絶対に裏切らない」と思わせてから高額な金銭を騙し取る手口です。
他の手口と比較して時間をかける分、被害者の信頼度は極めて高く、被害額も数百万円〜数千万円と高額になる傾向があります。
また、被害に気づくまでの時間も長くなります。
典型的な流れ
SNSやマッチングアプリで出会い、自然な形で関係を深める
↓
定期的に会ったり、プレゼントを交換したりして「普通の恋愛」を演出
↓
半年〜1年以上の時間をかけて深い信頼関係を構築
↓
「事業を始めたい」「投資のチャンスがある」など将来の話を共有
↓
「一緒に成功したい」「あなたと将来を築きたい」と夢を語る
↓
「資金が少し足りない。あなたに投資してもらえないか」と高額な金銭を要求
お金を受け取った後も当面は関係を維持するが、次第に距離を置く
↓
「事業がうまくいかなかった」などと理由をつけて返済を渋る
↓
最終的に連絡が途絶える
見抜くポイント
- 過去の恋愛歴や家族の話が曖昧、または頻繁に変わる
- 共通の友人を作ろうとしない、自分の友人に会わせない
- お金以外は完璧な恋人(優しい、マメ、理解がある)
- 金銭を要求する前に小額のプレゼントや食事代を支払って「投資」する
- 複数の事業や投資話を持っているが、具体的な成果が見えない
- 困ったときだけ連絡してくる頻度が増える
弁護士ができること
弁護士は長期間のやり取り記録から「貸金」または「出資詐欺」を立証し、最初から騙す意図があったことを証明して詐欺罪での刑事告訴を行います。
民事訴訟では高額な損害賠償請求(慰謝料含む)を追及し、相手の資産調査と差押えを実施します。
他の被害者の存在を調査し、共同訴訟で回収率を向上させることも可能です。
ロマンス詐欺に共通する特徴


上記の6つの手口には、いくつかの共通する特徴があります。これらを知っておくことで、早期に詐欺を見抜くことができます。
特徴①:過度に早い恋愛感情の表現
数日〜数週間で「愛している」「運命を感じる」「結婚したい」などと言い出す。通常の恋愛では考えられないスピードで関係を深めようとする。
特徴②:会うことを避ける、または会える機会が限定的
「海外にいる」「仕事が忙しい」「家族の事情」などと理由をつけて、なかなか会えない。ビデオ通話も避ける傾向がある。
特徴③:プロフィール写真が魅力的すぎる
モデルやタレント級の容姿。Google画像検索すると別人のSNSがヒットすることが多い。
特徴④:緊急性を強調する
「今日中に」「明日までに」など、冷静に考える時間を与えない。第三者に相談させないように急かす。
特徴⑤:一度貸すと追加要求が続く
最初の要求に応じると、「追加で必要」「予想外の出費」などと次々に金銭を要求してくる。
特徴⑥:第三者との接触を避ける
家族や友人に会わせない。共通の知人を作ろうとしない。あなたと犯人の二人だけの閉じた関係を維持しようとする。
騙されてしまった場合の対処法


もしロマンス詐欺に騙されてしまった場合、以下の手順で対処してください。
ステップ①:証拠を保全する
- LINEやメールのやり取りをスクリーンショットで保存
- 銀行振込の記録(振込明細、通帳記録)を保管
- 相手のプロフィール情報(SNSアカウント、電話番号、写真)を保存
- 通話記録や音声データがあれば保存
ステップ②:追加送金を絶対にしない
相手から「最後だから」「これで返せるから」などと追加要求があっても、絶対に応じない。被害を拡大させるだけです。
ステップ③:警察に相談する
最寄りの警察署または警察のサイバー犯罪相談窓口に相談。被害届を提出することで、刑事事件として捜査が開始される可能性があります。
ステップ④:弁護士に相談する
民事訴訟での返金請求、刑事告訴のサポート、相手の身元特定など、法的手段を検討します。早ければ早いほど、回収の可能性が高まります。
ステップ⑤:消費生活センターに相談する
国民生活センターや各地の消費生活センター(188番)に相談することで、同様の被害事例の情報が得られ、対処法のアドバイスを受けられます。
弁護士に相談するメリット


相手の身元を特定できる
弁護士会照会制度を利用して、SNSアカウント、銀行口座、携帯電話番号などから相手の本名・住所を特定できます。
「贈与」との主張を覆せる
LINEのやり取りや振込記録から「貸金である」ことを法的に立証し、相手の「プレゼントだった」という主張を覆します。
民事と刑事の両面から追及できる
民事訴訟での返金請求だけでなく、詐欺罪での刑事告訴も検討し、最適な戦略を立てます。
弁護士には守秘義務があり、家族や職場に知られることなく手続きを進められます。
弁護士には守秘義務があり、家族や職場に知られることなく手続きを進められます。
最後に:一人で悩まず、専門家にご相談ください


ロマンス詐欺は、あなたの信頼と感情を利用した卑劣な犯罪です。騙されたあなたが悪いのではありません。
手口を知ることで被害を防ぐことができますが、もし既に被害に遭ってしまった場合は、一人で抱え込まずに専門家にご相談ください。
諦めなければ、お金を取り戻せる可能性は十分にあります。
弁護士会照会、民事訴訟、刑事告訴など、法律にはさまざまな手段が用意されています。早期の相談が、回収率を高める鍵となります。
当事務所では無料相談を実施しております。プライバシーは厳守いたしますので、安心してご相談ください。
あなたの権利を守るために、私たちがサポートします。












