お役立ちコラム

X(旧Twitter)で騙された時に今すぐやるべき7つのこと/現役弁護士が解説
SNS詐欺
今すぐやるべき7つのこと

「Xで知り合った人に騙された」と気づいたとき、まず何をすればいいのか?

X(旧Twitter)で知り合った相手に「病気で治療費が必要」「投資で儲かる」「急な出費で困っている」などと言われてお金を貸したのに、約束の期日を過ぎても返済がない——連絡も途絶え、「もしかして騙された?」と気づいたとき、多くの方が頭が真っ白になります。

「自分が軽率だった」「恥ずかしくて誰にも言えない」と一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。

しかし、被害に気づいた時点で適切に対処すれば、被害の拡大を防ぎ、お金を取り戻せる可能性が高まります

この記事では、X(旧Twitter)詐欺に遭ったときに今すぐやるべき7つのことを、弁護士の視点から詳しく解説します。焦らず、1つずつ確実に実行してください。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)


年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)

年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

X(旧Twitter)詐欺に遭ったら、今すぐやるべき7つのこと

今すぐやるべき7つのこと

1.追加送金を即座に停止する

最優先事項です。相手から「最後のお願い」「これで本当に返せる」「今日中に必要」などと言われても、絶対に追加で送金しないでください

なぜ最優先なのか?

被害額が増えるだけ追加送金しても、相手が返済する可能性は極めて低く、被害額が膨らむだけです。
相手を調子に乗らせる「この人はまだ騙せる」と判断され、要求がさらにエスカレートします。
証拠隠滅のリスク弁護士や警察が介入する前に、相手がアカウントを削除して逃げる可能性があります。

断り方の例

感情的にならず、冷静に断ることが重要です。相手を刺激して証拠を消されることを避けるためです。

  • 「今は経済的に余裕がない」
  • 「家族に相談したら反対された」
  • 「しばらく考えさせてほしい」
  • 「銀行口座が一時的に使えなくなった」

2.詐欺被害の証拠をすべて保存する

相手がアカウントを削除したり、ツイートやDMを消したりする前に、今すぐすべての証拠を保存してください。証拠は後から消えてしまうことが多いため、早めの確保が最重要です。

保存すべき証拠

①X(Twitter)でのやり取りの記録

DM(ダイレクトメッセージ)すべてのメッセージをスクリーンショット
リプライ(返信)公開でやり取りした内容
ツイート詐欺の呼びかけツイート、相手の投稿内容
特に重要「返す」「借りる」「貸してほしい」などの文言が含まれる部分

②相手のアカウント情報

  • プロフィールページ全体(プロフィール写真、ヘッダー画像、自己紹介文)
  • アカウント名(表示名)とユーザーID(@から始まるID)
  • フォロワー数、フォロー数
  • 過去のツイート履歴(詐欺と関連する投稿)
  • アカウント作成日(確認できる場合)

③金銭授受の記録

  • 銀行振込の明細書(紙またはスクリーンショット)
  • 通帳のコピー(振込日、金額、振込先が分かるページ)
  • ネットバンキングの取引履歴画面
  • 振込時の摘要欄(「貸付」「返済金」などと記載していれば重要な証拠)

④その他の連絡手段の記録

  • LINEに移行した場合:すべてのメッセージ
  • 電話番号:通話記録(日時、通話時間)
  • メールアドレス:メールのやり取り

⑤相手の個人情報(知っている場合)

  • 本名(自称でも記録)
  • 住所、勤務先
  • 銀行口座情報(振込先の銀行名、支店名、口座番号、口座名義)

保存方法

スクリーンショットスマホやPCの画面をそのまま保存(日付と時刻が表示される形で)
複数の場所に保存スマホ、PC、クラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)
バックアップ端末の故障に備えて、必ず複数箇所に保存
時系列で整理いつ、何があったかが分かるようにフォルダ分けやファイル名を工夫

証拠整理のポイント

日付出来事証拠金額
2024年1月10日X(Twitter)で知り合うプロフィールのスクショ
2024年2月15日DMでやり取り開始DMのスクショ
2024年3月5日初めて金銭を要求されるDMのスクショ30万円
2024年3月6日銀行振込振込明細書30万円
2024年5月10日アカウントが削除される

3.詐欺アカウントとのやり取りをすぐに中止する

詐欺に気づいた時点で、相手とのやり取りを中止しましょう。ただし、証拠を保全した後に中止してください。

なぜ中止すべきか?

追加被害を防ぐやり取りを続けると、さらに金銭を要求されたり、個人情報を聞き出されたりする危険があります。
精神的負担の軽減相手からしつこく連絡が来て不安を煽られるなど、精神的な負担が増えます。
新たな詐欺の防止「別の儲け話がある」「仲間を紹介する」などと、新たな詐欺に誘導される可能性があります。

中止する方法

①証拠保全後にブロック

  • すべての証拠を保存した後、相手をブロックする
  • X(Twitter)の設定から「ブロック」を選択
  • ブロックすると相手からのDMやリプライが届かなくなります

②無視する

  • ブロックせず、相手からの連絡を無視する方法もあります
  • 相手の新しいメッセージが証拠になる場合があるため、弁護士に相談してから判断しましょう

注意点

相手に「詐欺だと気づいた」と伝えない:

  • 「騙したでしょ!」「警察に行く!」などと伝えると、相手がアカウントを削除して証拠を隠滅する可能性があります
  • 感情的にならず、冷静に対処してください

4.自分のアカウントと個人情報の安全を確認・強化する

詐欺被害をきっかけに、アカウント乗っ取りや二次被害に遭うケースも少なくありません。自分のX(Twitter)アカウントや他のSNS、メールアドレスの安全性を必ず確認しましょう。

やるべきこと

①パスワードを変更する

  • X(Twitter)アカウントのパスワードをすぐに変更
  • 他のSNS(Instagram、Facebook、LINE)やメールアドレスのパスワードも変更
  • 同じパスワードを使い回している場合は特に危険

②二段階認証を設定する

  • X(Twitter)の設定から「セキュリティとアカウントアクセス」→「セキュリティ」→「二要素認証」を有効化
  • SMS認証、認証アプリ(Google Authenticatorなど)を設定

③不審なログイン履歴をチェックする

  • X(Twitter)の設定から「あなたのアカウント」→「アカウント情報」→「Xデータ」→「アカウント履歴」で確認
  • 身に覚えのないログイン履歴がある場合、アカウントが乗っ取られている可能性があります

④連携アプリを確認・解除する

  • X(Twitter)の設定から「セキュリティとアカウントアクセス」→「アプリとセッション」で確認
  • 身に覚えのないアプリが連携している場合、すぐに解除

⑤個人情報の流出を確認する

  • 相手に教えた個人情報(住所、電話番号、クレジットカード情報など)をリストアップ
  • クレジットカード会社に連絡して不正利用がないか確認
  • 必要に応じてカードの利用停止や再発行を依頼

5.詐欺アカウントをX(Twitter)運営に通報する

騙してきた詐欺アカウントは、できるだけ早くX(Twitter)運営に通報しましょう。通報することで詐欺アカウントの凍結や悪質な投稿の削除につながり、他の被害者を防ぐことにもなります。

通報の方法

①相手のプロフィールページから通報

  • 相手のプロフィールページを開く
  • プロフィール右上の「…」(三点リーダー)をタップ
  • 「@◯◯さんを報告」を選択
  • 「詐欺、なりすまし、スパムである」を選択
  • 具体的な理由を記入して送信

②ツイートやDMから通報

  • 問題のツイートまたはDMを開く
  • 「…」(三点リーダー)をタップ
  • 「ツイートを報告」または「会話を報告」を選択
  • 理由を選択して送信

通報時のポイント

証拠を保存してから通報通報後、相手がアカウントを削除する可能性があるため
複数の投稿を通報詐欺の呼びかけツイート、DMなど、複数箇所を通報すると効果的
他の被害者と協力複数人から通報があると、X運営が動きやすくなります

通報後の流れ

X運営が通報内容を確認し、利用規約違反と判断すればアカウントが凍結されます。ただし、通報から凍結までには時間がかかる場合があります。

注意:

X運営への通報は、今後の被害拡大を防ぐために重要ですが、あなたのお金を取り戻す直接的な手段ではありません。お金の回収には、弁護士への相談が必要です。

6.警察に通報する

詐欺被害に遭った場合は、最寄りの警察署またはサイバー犯罪相談窓口に通報しましょう。警察に通報しておくことで、被害届の受理や捜査のきっかけになるだけでなく、今後のトラブル防止や証拠の裏付けにも役立ちます。

警察への通報方法

①最寄りの警察署に行く

  • 生活安全課または刑事課に相談
  • 証拠(スクリーンショット、振込明細など)を持参

②サイバー犯罪相談窓口に電話する

  • 各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口に連絡
  • 都道府県警察のウェブサイトで電話番号を確認

③警察相談専用電話「#9110」に電話する

  • 緊急ではないが相談したい場合に利用
  • 最寄りの警察署の相談窓口につながります

警察に伝えるべきこと

  • いつ、どこで(X上で)、誰に(相手のアカウント情報)騙されたか
  • どのような手口で騙されたか(病気、投資、借金など)
  • いくら騙し取られたか
  • 相手の情報(アカウントID、銀行口座、電話番号など)
  • 保存している証拠

警察の対応について

警察がすぐに動いてくれるとは限りません:

  • 被害額が少額の場合、優先度が低くなる場合があります
  • 証拠が不十分な場合、「民事不介入」として受理されないこともあります
  • 相手の身元が不明な場合、捜査が難航します

それでも通報すべき理由:

被害の記録が残る後から弁護士が刑事告訴する際に役立ちます
他の被害者と連携できる同じ犯人の被害者が複数いる場合、警察が動きやすくなります
犯人逮捕の可能性警察が捜査を進め、犯人が逮捕されれば、示談による返金の可能性が高まります

警察の動きが鈍いと感じても、まずは通報をしておきましょう。

7.弁護士に相談する

犯人を特定して返金を求めたい場合や法的措置を考えている場合は、弁護士に相談してください。開示請求などの法的手続きには専門的な知識や書類の準備が必要になるため、自分だけで対応するのは難しいケースがほとんどです。

弁護士に相談するメリット

①弁護士会照会で犯人を特定できる

  • X(Twitter)社に対して弁護士会照会を実施し、アカウント登録者の氏名・住所・電話番号・IPアドレスを開示請求
  • 銀行口座から口座名義人の情報を照会
  • 携帯電話番号から契約者情報を照会

②「貸金である」ことを法的に立証できる

  • DMやツイートでの「返す」「借りる」などの文言を証拠として整理
  • 振込記録と合わせて「贈与ではなく貸金である」ことを主張
  • 相手が「プレゼントだった」と言い逃れしても、法的に覆せます

③民事訴訟で返済請求ができる

  • 内容証明郵便で正式に返済を請求
  • 相手が応じない場合、支払督促、民事調停、民事訴訟を提起
  • 判決を得た後、強制執行(給与差押え、預金差押え)で回収

④刑事告訴をサポートできる

  • 詐欺罪(刑法第246条)での告訴状を作成
  • 警察や検察に証拠を整理して提出
  • 犯人が逮捕されれば、示談による返金の可能性が高まります

⑤プライバシーが守られる

  • 弁護士には守秘義務があり、家族や職場に知られることはありません
  • 相談内容が外部に漏れることは一切ありません

弁護士に相談する際に持参するもの

  • X(Twitter)でのやり取りのスクリーンショット
  • 相手のアカウント情報
  • 振込明細書、通帳のコピー
  • 時系列表(いつ、何があったか)
  • 相手の情報(分かる範囲で)

弁護士費用について

相談料回無料の事務所も多い(30分5,000円〜1万円が相場)
着手金10万円〜30万円程度
成功報酬回収額の10〜20%程度
完全成功報酬制着手金不要、回収できた金額からのみ報酬を支払う事務所もあります
法テラスの利用収入が一定基準以下の場合、弁護士費用の立替払い制度が利用できます

弁護士に相談することで、犯人の特定や返金請求といった法的対応をスムーズに進められます。

少しでも不安があれば、早めにご相談ください。

X(旧Twitter)詐欺でよくある質問

よくある質問
Q1.相手のアカウントが削除されました。もう証拠はありませんか?

A.アカウントが削除されていても、あなたが保存したスクリーンショットは有効な証拠になります。また、X(Twitter)社には一定期間ログが残っており、弁護士会照会で情報を取得できる可能性があります。諦めずに弁護士に相談してください。

Q2.相手の本名も住所も知りません。それでも回収できますか?

A.はい、可能性があります。弁護士会照会を利用すれば、X(Twitter)のアカウント情報、銀行口座、電話番号などから相手の身元を特定できる場合があります。わずかな情報でも諦めず、弁護士に相談してください。

Q3. 借用書がなくても「貸した」と証明できますか?

A.証明できます。DMやツイートでの「返すね」「借りた」などのやり取り、振込記録があれば、借用書がなくても「貸金である」ことを立証できます。

Q4.警察に「民事不介入」と言われました。どうすればいいですか?

A.弁護士に相談してください。警察が「民事不介入」と言うのは、刑事事件として立件が難しいと判断した場合です。しかし、弁護士は民事訴訟で返済を求めることができます。また、証拠を整理すれば刑事告訴が可能になる場合もあります。

Q5.少額(数万円)でも弁護士に依頼できますか?

A.依頼可能です。60万円以下の場合、簡易裁判所の少額訴訟が利用でき、費用も時間も抑えられます。また、弁護士費用の分割払いや法テラスの利用も検討できます。まずは無料相談を利用してみてください。

まとめ:落ち着いて、1つずつ対処していけば被害を最小限に抑えられます

被害を最小限に抑えられます

X(旧Twitter)詐欺に遭ったとき、パニックになるのは当然です。しかし、落ち着いて1つずつ対処していけば、被害の拡大を防ぎ、お金を取り戻せる可能性があります

今すぐやるべき7つのこと(再確認):

  • 追加送金を即座に停止する
  • 詐欺被害の証拠をすべて保存する
  • 詐欺アカウントとのやり取りをすぐに中止する
  • 自分のアカウントと個人情報の安全を確認・強化する
  • 詐欺アカウントをX(Twitter)運営に通報する
  • 警察に通報する
  • 弁護士に相談する

あなたが悪いわけではありません。信頼して貸したお金を取り戻す権利は、法律で守られています。

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