
マッチングアプリで知り合った相手にお金を貸してしまい、返済されずに困っている方へ。「返す返す」と言いながら返さない、そのうち音信不通になってしまう、LINEでのやり取りのみで借用書がない、というのもよくあるケースです。
このようなとき、警察への被害届を検討する方もいるかもしれません。しかし刑法上、お金を返さないという行為自体が当然に処罰の対象となることはないのです。では、どのような対処法があるのでしょうか。お金を取り返すには、債権回収の実績がある弁護士のサポートを受けて「内容証明郵便」「民事調停」さらに「民事訴訟」という方法があります。
今回は、マッチングアプリで知り合った相手に貸したお金が返ってこない場合に、どのように対応すべきかを解説します。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。
「マッチングアプリで騙された」は刑事事件になりにくい

(1)そもそも「お金を返さない」のは犯罪か?
マッチングアプリで知り合った相手がお金を返さないという行為について、何らかの犯罪が成立するのであれば、警察に通報し、被害届を出すことに意味がありますが、そもそも犯罪は成立しうるのでしょうか。
結論は、お金を返さないという行為について犯罪が成立する可能性は、低い、と言わざるを得ません。それはなぜか、以下で解説していきましょう。
まず、借りたお金を返さないという行為自体は、当然には刑法上の処罰の対象となりません。
もっとも、法律上、貸したお金を返す義務は当然にあります。お金の貸し借りは、民法の金銭消費貸借契約に該当し、借りたお金を返さないことはその契約上の義務の不履行となりますから、貸主としては債務不履行責任を求めることができます。
しかし、警察は、民事上の債務不履行責任について、犯罪が成立しない以上は、介入してくれないことも多く、民事不介入の原則と言われています。
「マッチングアプリで知り合った相手に騙された」と警察に相談しても、「それは民事のトラブルなので、弁護士に相談してください」と言われるケースがほとんどです。
(2)詐欺罪が成立する可能性と立証の難しさ
他方で、借りた当初からお金を返すつもりが全くないのに、返すと偽ってお金を借りる行為については、詐欺罪(刑法第246条1項)が成立します。
(詐欺)
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
詐欺罪が成立するポイントは、「借りた当初から返す意思がなかった」という点です。裏を返せば、当初は返す意思があった場合には、当然には詐欺罪は成立しません。
ここで、「相手がのらりくらりと言い訳して返さないということは、当初から返す意思がなかったと推定できるだろう!」と思われるかもしれませんが、犯罪行為の認定というのは非常にシビアです。
そして、「借りた当初から返す意思がなかった」というのは、借りた側の内心ですから、その内心を立証することは極めて困難です。
それゆえに、マッチングアプリで知り合った相手がお金を返さないという行為について、警察が動く可能性は極めて低いのです。
マッチングアプリで知り合った相手の場合、以下のような理由で詐欺罪の立証がさらに困難になります。
- 相手が「当初は本当に好意があった」と主張できる
- 「返すつもりだったが、急に経済状況が悪化した」という言い訳が成り立つ
- アプリでの出会いという特性上、関係性の真偽が不明確
このため、刑事事件として警察に対応してもらうことは非常に難しく、民事的な返金請求を検討する必要があります。
マッチングアプリ詐欺を弁護士に相談するべき理由

返済を求めても相手が返してくれなくて、強制的に債権を回収すると決めたとしても、お金を無理やり相手から取り返すことは許されませんから(自力救済の禁止)、法的な返金請求手段を考える必要があります。
そして、法的な返金請求手段としては、裁判所に返金の返還を求める民事訴訟を提起して、その勝訴判決をもらい強制執行することなどが挙げられます。
さらに通常の民事訴訟の手続き以外にも、たとえば、内容証明郵便による請求や民事調停といった手続きを利用することも考えられます。これらの手続きにより、通常の訴訟より時間がかからずかつ費用も抑えて返金を実現できる可能性があります。
ただしそれぞれの手続きによってメリット、デメリットがありますので、適切な手続きを選択する必要があります。この判断は、債権回収の専門家でもある弁護士に相談することをおすすめします。
マッチングアプリ詐欺で弁護士に依頼する3つのメリット
マッチングアプリで知り合った相手の場合、本名や住所が分からないケースが多くあります。しかし、弁護士であれば弁護士会照会制度(23条照会)を利用して、以下のような情報から相手の身元を特定できる可能性があります。
- アプリ運営会社への照会(登録情報の開示)
- 銀行口座からの照会(口座名義人の住所)
- 携帯電話会社への照会(電話番号の契約者情報)
個人では絶対にできない手続きです。
弁護士に依頼すれば、内容証明郵便、民事調停、民事訴訟など、状況に応じた最適な方法で返金請求を進めることができます。また、弁護士名義での請求は相手に対して強いプレッシャーとなり、任意の返済を促す効果もあります。
詐欺被害に遭った相手と直接やり取りをすることは、精神的に大きな負担となります。弁護士に依頼すれば、相手との交渉や裁判手続きをすべて任せることができ、平日に裁判所へ行く必要もありません。
弁護士に相談すれば、費用対効果やそれぞれの手続きの特徴について聞くことができ、自分に合った方法を選択できるでしょう。マッチングアプリでのお金のトラブルは、ぜひ弁護士に相談することをおすすめします。
当事務所の弁護士費用│3つのプランから選べます

「弁護士に依頼したいけど、費用が心配」という方も多いと思います。当事務所では、お客様の状況に応じて選べる3つの料金プランをご用意しております。
プラン1:着手金・報酬金プラン
| 着手金 | 22万円〜 |
|---|---|
| 報酬金 | 回収額の19.8% |
このプランは、返金請求の成功・不成功に関わらず着手金をお支払いいただき、実際に回収できた金額に応じて報酬金をお支払いいただくプランです。
- 回収可能性が比較的高いケース
- 相手の身元がある程度判明している
- 確実に弁護士のサポートを受けたい方
- 100万円を回収した場合:着手金22万円 + 報酬金19.8万円 = 合計41.8万円
プラン2:完全成功報酬プラン
| 着手金 | 0円 |
|---|---|
| 報酬金 | 回収額の38.5% |
このプランは、初期費用が一切かからず、実際に回収できた場合にのみ報酬金をお支払いいただくプランです。回収できなければ費用は発生しません。
- 初期費用を用意できない方
- 回収できるか不安な方
- リスクを最小限に抑えたい方
- 100万円を回収した場合:着手金0円 + 報酬金38.5万円 = 合計38.5万円
プラン3:書類作成プラン
| 内容証明作成 | 11万円〜 |
|---|
このプランは、弁護士が書類作成のみを行い、まずは弁護士からの書面で返金の意図を伝えるプランです。
- 費用を最小限に抑えたい方
- 自分で手続きを進める意欲がある方
- まずは内容証明だけ送りたい方
どのプランを選ぶべきか
どのプランが最適かは、回収金額、相手の状況、お客様のご希望によって異なります。無料相談にて、お客様に最適なプランをご提案させていただきます。
マッチングアプリ詐欺の返金請求│時効に要注意

貸金の消滅時効は「5年」
貸したお金は、長期間そのままにしてしまうと、「消滅時効」が完成してしまい返してもらえなくなる可能性があります。
消滅時効とは、一定期間権利が行使されなかったことによって、その権利が消滅するという制度です。
お金を返せ、と主張できる権利のことを貸金債権といいます。貸金債権の消滅時効は、民法上次のように定められています。
第166条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から10年間行使しないとき。
マッチングアプリで相手にお金を貸す際、返済期限を設けた場合、当然貸主は返済期限を認識しているといえますから、時効は返済期限がきたときから進行します。したがって、貸したお金は、返済期限がきてから5年で時効にかかってしまうのです。
返済期限を設けていない場合でも、お金を貸した日から5年で時効が進行します。
時効が成立すると法的に請求権が消滅する
ただし、上記に引用した民法の条文は、2020年4月1日から施行となった新しいルールです。従来は、借入先が貸金業者であれば5年で時効、借入先が個人であれば10年で時効でした(なお、改正法施行日より前に生じた債権には旧法が適用されます)。
また、返済期限から消滅時効期間がたっているとしても、たとえば、それまでの間に一部でも借金の返済を受けているなど債務が承認されるなどの事情があれば、返済を受けたときからまた新たな消滅時効期間がスタートしますので当初の時効期間が経過していても、債権は消滅しません。
さらに、消滅時効というのは、規定の期間が経過すれば当然に債権が消滅するという制度ではありません。債務者が、「その債権は時効で消滅している!」と主張して(これを、時効を「援用する」といいます)、初めて時効を迎えるのです。そのため、債務者が時効を援用せずに借金を返すのであれば、もちろんそれを受け取る権利があります。
時効については民法上の細かいルールがありますので、心配な方は、弁護士に確認したうえで、返金請求の対応を取りましょう。
まとめ

マッチングアプリで知り合った相手との金銭トラブルの場合、借用書を作らない、返済期限が来ても強く催促しないという場合が多々あります。真剣な交際を期待していた相手に裏切られ、精神的にも大きなダメージを受けている方も多いでしょう。
貸したお金は、きっちり返してもらうべきです。そのためには、相手との関係に甘えさせることなく、決然とした態度で臨むことが肝要です。
もっとも、マッチングアプリで知り合った相手にどのように対応したら良いかわからない、まして訴訟など全くやれる自信がないという方も多いと思います。その際には、ぜひ弁護士にご相談ください。ご相談者の方の意向を重視したうえで、最善の策をともに考えます。また、訴訟対応についても当然専門的知識を駆使して対応します。
- 警察は民事不介入のため、弁護士への相談が必要
- 弁護士会照会により相手の身元を特定できる可能性がある
- 当事務所では3つのプランから選択可能(完全成功報酬プランあり)
- 時効は5年のため、早期相談が重要
「マッチングアプリで騙されたお金が返ってこない」とお悩みなら、まずは無料相談をご利用ください。









