
「高配当を謳った投資話が実は詐欺だった」「SNSで知り合った相手に勧められた投資で騙された」——近年、このような投資詐欺の被害が急増しています。
投資詐欺は手口が巧妙であり、冷静に考えればあり得ないような話でも、被害者がすっかり騙されてしまうということもよくあります。
投資詐欺の被害を回復できるかどうかは、対応の速さと準備の充実度にかかっています。
この記事では、投資詐欺で騙されたお金を取り戻すために準備すべきこと、回収が困難になるケース、そして弁護士に相談するメリットについて、詳しく解説します。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)
年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。
被害回復のために最初に集めるべき3つの証拠

投資詐欺からお金を取り戻すためには、まず証拠を集めることが最優先です。証拠の有無と充実度が、その後の回収可能性を大きく左右します。以下の3種類の証拠を、できるだけ早く、できるだけ多く確保しましょう。
1:詐欺の相手方を特定するための情報
投資詐欺の被害回復において、相手が誰なのかを特定できる情報は最も重要です。相手の身元が分からなければ、返金請求も法的手続きも事実上不可能になります。以下の情報を可能な限り収集してください。
最優先で確保すべき情報
本人を特定する基礎情報
- 氏名(実名、偽名、SNS上の名前すべて)
- 住所(自宅、勤務先、実家など)
- 電話番号(固定電話、携帯電話)
- メールアドレス
- SNSやマッチングアプリのアカウント情報(ID、プロフィールのスクリーンショット)
金銭の流れを追跡するための情報
- 振込先の金融機関情報(銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義)
- 仮想通貨の場合はウォレットアドレス
- 送金アプリ(PayPay、LINE Payなど)のアカウント情報
相手との接点を示す資料
- やり取りしたメール、LINE、SNSのメッセージ(全件スクリーンショット保存)
- 通話の録音データ
- 相手から受け取った名刺、パンフレット、契約書
- 相手の顔写真、会った場所の写真
- セミナーや説明会の資料
相手に「証拠を集めている」と気づかれると、アカウント削除や連絡遮断などの対抗措置を取られる可能性があります。相手に悟られないよう、慎重かつ迅速に情報を保存してください。
2:金銭的被害の実態を証明する資料
「いくら騙し取られたのか」を明確に証明できる資料がなければ、警察への相談も弁護士への依頼も困難になります。
金銭の支払いを客観的に証明できる資料を、漏れなく揃えましょう。
確保すべき金銭関係の資料
支払いの事実を証明する書類
- 銀行の振込明細書、通帳のコピー(該当ページすべて)
- ATM利用時のレシート
- インターネットバンキングの取引履歴画面(スクリーンショット)
- クレジットカードの利用明細書
- 電子マネーや送金アプリの取引履歴
- 仮想通貨の送金記録(トランザクションID含む)
- 現金で支払った場合の領収証
契約内容を示す書類
- 契約書、申込書、同意書(すべて保管)
- 請求書、見積書
- 投資商品の説明資料、パンフレット
- 投資サイトやアプリの画面(ログイン画面、取引画面、残高表示画面など)
- 「利益が出ている」と見せかけられた画面のスクリーンショット
- 出金しようとした際のエラー画面
被害の全容を整理した一覧表
- 支払日、支払額、支払方法、支払先を時系列で整理した表を作成
- 複数回支払った場合は、各回の詳細を記録
- 合計被害額を明確に算出
この整理作業は、後の法的手続きで必ず必要になります。早い段階で作成しておくことをお勧めします。
3:詐欺の手口と経緯を示す時系列資料
「どのように騙されたのか」「なぜ詐欺だと言えるのか」を説明できる資料も、被害回復において極めて重要です。
単に「お金を払った」という事実だけでなく、「騙された」という事実を立証する必要があります。
作成すべき時系列の説明文書
以下の内容を含む、詳細な経緯説明書を作成してください。
出会いの経緯
- 相手とどこで知り合ったか(SNS、マッチングアプリ、セミナー、友人の紹介など)
- いつ、どのような形で最初の接触があったか
- 最初はどのような話題で会話していたか
- 投資の話題が出るまでの期間と流れ
勧誘の具体的内容
- 投資を勧められたのはいつ、どのような場所か
- 相手はどのような説明をしたか(できるだけ具体的に)
- 「必ず儲かる」「リスクゼロ」「元本保証」などの断定的な表現があったか
- 投資先の具体的な説明内容(実際には虚偽だった内容)
- 契約を急がされた、断りにくい状況に置かれたなどの事情
支払いに至った経緯
- なぜ支払うことにしたのか(相手の説明、約束、圧力など)
- 最初の支払いとその後の追加支払いの経緯
- 追加支払いを求められた際の理由(「税金が必要」「保証金」「システム利用料」など)
詐欺だと気づいた経緯
- いつ、どのような状況で異常に気づいたか
- 出金を試みた際の相手の反応
- 連絡が取れなくなったタイミング
- 詐欺だと確信した決定的な出来事
証拠との紐付け
- 各事実について、それを裏付ける証拠(メッセージ、写真、録音など)を明記
- 証拠資料には通し番号をつけ、説明文書から参照できるようにする
この説明文書は、警察への被害届、弁護士への相談、訴訟での主張など、あらゆる場面で活用できます。記憶が鮮明なうちに作成することが重要です。
回収が困難になる3つの状況

残念ながら、以下のような状況では、被害金の回収は極めて困難、またはほぼ不可能になります。
1:相手の身元が全く不明な場合
相手の本名も住所も分からず、振込先の口座情報もない…
このような状況では、誰に対して返金を求めればよいのか特定できません。
なぜ回収できないのか
- 訴訟を提起する相手が分からない
- 警察も捜査の手がかりがない
- 交渉する相手がいない
可能性のある対策
弁護士に依頼すれば、以下の方法で相手を特定できる場合があります。
- 銀行口座から弁護士会照会で名義人の住所を取得
- SNSアカウントから裁判所を通じた発信者情報開示請求
- 携帯電話番号から契約者情報の照会
ただし、これらの方法も、何らかの手がかり(口座番号、電話番号、SNSアカウントなど)がある場合に限られます。手がかりが全くない場合は、事実上対応不可能です。
探偵を使って相手を探すという方法もありますが、高額な費用がかかり、成功する保証もありません。
2:被害から長期間経過している場合
被害発生から数ヶ月、あるいは1年以上経過しているケースでは、回収の可能性は大幅に低下します。
なぜ回収できないのか
- 詐欺師が既に金銭を移動・隠匿している
- 銀行口座が解約されている、または残高がゼロ
- 詐欺師が海外に逃亡している、または連絡先を変更している
- 証拠が散逸している、または記憶が曖昧になっている
プロの詐欺師は、だまし取った金銭を即座に別の口座に移したり、現金化して隠したりします。時間が経つほど、財産の追跡は困難になります。
早期対応の重要性
投資詐欺では、被害に気づいた瞬間から時間との勝負です。1日、1時間でも早く行動することが、回収可能性を高めます。
「もう少し様子を見よう」「自分で何とかしよう」と迷っている間に、回収のチャンスは失われていきます。
3:証拠が極端に不足している場合
相手とのやり取りの記録がない、振込先も不明、契約書もない…
このような状況では、「詐欺被害に遭った」こと自体を証明できません。
なぜ回収できないのか
- 詐欺だと立証できない
- 警察が被害届を受理しない
- 訴訟を起こしても勝訴できない
- 相手が「正当な取引だった」と主張した場合、反論できない
「お金を渡した」という事実だけでは不十分です。「騙された」という事実を、客観的な証拠で示す必要があります。
証拠収集の重要性
詐欺被害に遭ったかもしれないと感じたら、相手に気づかれる前に、できるだけ多くの証拠を保存してください。
- メッセージは削除される前にスクリーンショット
- 契約書や資料はコピーを取る
- 振込記録は必ず保管
- 相手の連絡先情報は複数の方法で記録
証拠があるかないかで、回収の可能性は天と地ほど変わります。
弁護士に依頼する具体的なメリット

投資詐欺の被害回復は、法律の専門知識と経験が不可欠です。弁護士に依頼することで、以下のようなサポートを受けられます。
回収可能性を的確に判断
弁護士は、証拠の内容と状況を分析し、回収できる見込みがあるか、どの程度回収できそうかを判断します。
「頑張れば取り戻せるかも」という希望的観測ではなく、法的・現実的な観点から正直に見通しを伝えます。回収が困難と判断される場合は、その理由も説明します。無駄な費用と時間をかけずに済みます。
すべての手続きを代行
弁護士に依頼すれば、以下のような対応をすべて任せられます。
- 相手の特定(弁護士会照会、情報開示請求)
- 内容証明郵便の作成・送付
- 相手との交渉
- 訴訟の提起と裁判への出廷
- 強制執行の手続き
- 警察への被害届・告訴状の作成と提出
依頼者は、証拠を提供し、状況を説明するだけで済みます。
警察との連携もサポート
警察に「民事不介入」と言われて被害届を受理してもらえないケースでも、弁護士が証拠を整理し、詐欺罪の構成要件を満たすことを説明することで、警察が動きやすくなります。
必要に応じて、弁護士が警察への相談に同行することも可能です。
プライバシーへの配慮
「家族に知られたくない」「会社にバレたくない」…
このような不安がある方も安心してください。
弁護士には法律で定められた守秘義務があり、相談内容は一切外部に漏れません。連絡方法(携帯電話のみ、時間帯指定)、郵送物の配慮(事務所名を伏せた封筒、事務所受取)など、細かく対応します。
まとめ

投資詐欺で騙されたお金を取り戻すために、まず準備すべきことは以下の3つです。
① 相手を特定するための情報を収集する
② 被害の実態を証明する資料を整理する
③ 詐欺の経緯を時系列で記録する
投資詐欺からの被害回復は決して簡単ではありません。鍵となるのは、対応の速さと証拠の充実度です。時間が経つほど、回収の可能性は低下します。
一人で抱え込んでいても、冷静な判断は困難です。被害に気づいたら、すぐに弁護士に相談することを強くお勧めします。
当事務所では、初回相談30分無料で、投資詐欺の被害についてご相談いただけます。証拠の状況を確認し、回収の可能性、今後の進め方、費用の見込みについて、正直にご説明いたします。今すぐご相談ください。









