お役立ちコラム

【歌舞伎町】担当ホストに貸した・貢いだお金は取り戻せる?弁護士が解説する返金請求の可否
キャバ嬢・ホスト詐欺

「歌舞伎町のホストクラブに通っているうちに、担当ホストに少しずつお金を渡してしまった」

「『2人で店を出よう』『将来一緒になろう』と言われて、まとまった金額を貸した」

「担当の売掛(うりかけ)を立て替えるために、消費者金融からお金を借りて渡してしまった」

こうしたお悩みでお問い合わせをいただくことがあります。

数十万円から、ときには数百万円・1,000万円単位のお金が動いた後で、相手とは連絡が取れなくなった、別の店に移籍してしまった、返してくれと言っても応じてくれない。

そんな状況に直面し、「自分が悪かった」「もうあきらめるしかない」と一人で抱え込んでしまう方もいらっしゃいます。

しかし、法律的に見ると、お金を渡した経緯や約束の有無によっては、返金を請求できる余地が残されているケースもあります

本記事では、歌舞伎町のホストクラブ・担当ホストに関連したお金のトラブルについて、返金請求が可能なケース・難しいケースの整理から、具体的な手続き、弁護士への相談のタイミングまで、弁護士の視点でお伝えします。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)


年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

監修:弁護士 福世 健一郎
弁護士法人M.L.T法律事務所代表 / 保有資格:弁護士(千葉県弁護士会所属)

年間200件以上の法律相談実績を持ち、法律の専門知識と豊富な経験に基づいたアドバイスや案件処理を提供しています。「ご依頼者様第一主義」の理念のもと、特に「密なコミュニケーション」を重視した対応を心がけています。千葉津田沼を拠点とする地域密着型の弁護士法人の代表として、地域の皆様の法的問題解決に尽力しています。

目次

「貸した」のか「貢いだ」のか?法的な区別が結果を分ける

「担当ホストに渡したお金」と一口に言っても、法律上は、お金の渡し方によって扱いが大きく変わります。

返金請求ができるかどうかを左右する第一のポイントは、「貸した(消費貸借)」と「贈った(贈与)」の区別です。

消費貸借(貸金)とは

消費貸借契約とは、相手から金銭などを借りて、後日同額を返すことを約束する契約です(民法第587条)。

書面の有無は問わず、口頭の合意でも成立します。

返済期日が決まっていなくても契約は有効で、貸主は相当の期間を定めて返還を請求することができます

「返す約束のもとで渡したお金」であれば、それは消費貸借契約に基づく「貸金」として、相手方に返還を求めることができます。

贈与とは

贈与は、無償で財産を相手に与える契約です(民法第549条)。

「応援したくて」「指名のお礼として」「シャンパンを入れたかったから」渡したお金は、贈与に当たります。

贈与は原則として返還を求めることができません。

書面によらない贈与は、いつでも撤回(解除)できるとされています(民法第550条本文)。

ただし、すでに渡してしまった部分(履行済みの部分)については、撤回はできません(同条ただし書)。

つまり、すでに振り込んだお金や手渡したお金を、後から「やっぱり返して」と言うことは、原則としてできない構造になっています。

「返す約束」の有無が決定的

つまり、返金請求が認められるかどうかは、お金を渡した時点で「返す約束」があったかどうかにかかっています。

LINEやメールで「来月給料が入ったら返す」「売掛が落ちたら必ず返す」「立て替えてくれてありがとう、絶対返します」といったやり取りが残っていれば、消費貸借としての性質が立証しやすくなります。

逆に、何の約束もなく振り込んでいた・現金で渡していた場合、後から「あれは貸したつもりだった」と主張しても、相手方が「贈与だと思っていた」と反論すれば、返還請求は通りにくくなります。

担当ホストに貸したお金が返ってくる可能性があるケース

法的に返金を求められる可能性があるケースは、いくつかのパターンに分けられます。

① 借用書・LINE等で「返す」約束の証拠が残っている

最も明確なのが、書面や電子的なやり取りで「返す」と約束した記録が残っているケースです。

  • 借用書(金額・返済期日・利息の有無などが記載されたもの)
  • LINEやSMSの「○○万円借りました、来月返します」というメッセージ
  • 振込時に「貸付」「立替」と備考欄に記載した履歴
  • 録音された会話のなかで返済を約束している部分
  • 売掛立替時の「来月の給料で必ず返す」というメッセージ

これらが揃っていれば、消費貸借契約の存在を立証しやすく、返金請求が認められる可能性が高くなります。

② 結婚や交際を装ってお金を引き出されたケース(ロマンス詐欺型)

  • 結婚するつもりはないのに、結婚を匂わせてお金を引き出していた
  • 実際には店外でも交際関係になく、客にだけそう信じ込ませていた
  • 『2人で店を出よう』『一緒に暮らそう』と言っておきながら、他の客にも同じことを言っていた

というケースは、詐欺(民法第96条・刑法第246条)や不法行為(民法第709条)として、損害賠償の対象になり得ます。

最近は「恋愛感情を利用した金銭の引き出し」が国内ロマンス詐欺として捉えられる事案も増えています。

LINEやメッセージアプリで一定期間にわたり恋愛関係を演出し、信頼を築いたうえで「親が病気で」「店の借金を返さないとクビになる」「売掛が払えないと指名を切られる」とお金を引き出すパターンは、典型的な詐欺の構造です。

③ 嘘の理由でお金を借りていたケース

  • 「親の医療費が必要」
  • 「家族が事故に遭って示談金が要る」
  • 「店の売上ノルマが未達で、自腹で埋めないとクビになる」
  • 「ナンバー争いで負けると引退させられる」

など、虚偽の事情を告げてお金を借りた場合、騙されてお金を貸した側は、詐欺による意思表示の取消し(民法第96条第1項)を主張できます。

取消しが認められれば、不当利得として返還を請求できます(民法第703条)。

ただし、虚偽だったことを立証する必要があるため、後から事情が分かっても証拠が乏しいケースもあります。

④ 不当利得・不法行為が認められるケース

法律上の根拠がないままお金を取得していた場合は、不当利得(民法第703条・第704条)として返還を求められる可能性があります。

たとえば、本人が泥酔していて意思能力を欠いていた状態でカードを切らされた、サインさせられた、といった事案がここに当たります。

歌舞伎町のホストクラブでは、深夜に意識が曖昧な状態で高額なシャンパンを開けさせられたといったご相談を伺うこともあります。

状況によっては、争える余地があります。

担当ホストに貸したお金が返ってこない代表的なケース

一方で、法的には返金が難しいケースも明確に存在します。

あらかじめ知っておくと、無理な期待を抱かずに進めることができます。

① 純粋な「贈与」として渡したお金

「応援したくて」「指名のお礼に」「ナンバーを取らせてあげたくて」など、明確な対価関係や返済の約束がないままお金を渡した場合、それは贈与に当たり、原則として返還を求めることはできません。

プレゼント、誕生日のお祝い金、シャンパンを入れた費用、ヘルプホストへのチップなども、これに含まれます。

② 店との取引(飲食代・場内指名料・ボトル代など)

ホストクラブのお会計、場内指名料、ボトル代、シャンパンタワーの代金などは、原則として店(法人)との契約であって、個別の担当ホストとの貸借関係ではありません。

料金が高額に感じても、それが正規のメニューや料金体系に基づくものであれば、後から取り戻すのは難しくなります。

ただし、不当に高額な請求や、料金体系の説明なしに加算されたチャージなどは、消費者契約法や暴利行為の観点で争える余地もあります。

③ 「お祝い金」「贈り物」として渡したお金

誕生日、店の周年、バースデーイベント、転居祝い、誕生日プレゼント代といった名目で渡したお金は、贈与の一種として扱われます。

後から「貸したつもりだった」と主張しても、それを裏付ける証拠がない限り、返還は困難です。

④ 客側が同意のうえで贈ったと推認されるケース

「ナンバー争いを応援したい」「楽しい時間に対する対価」など、客の側に「もう返してもらえない可能性」を分かったうえで渡したと推認される場合も、返還請求は通りにくくなります。

返金を求めるための具体的な手順

「お金を返してほしい」と思ったとき、感情的に相手を責めても、返金にはなかなか結びつきません。

法律に沿った手順を踏むことが結局は近道です。

① 証拠の整理(LINE・SMS・メール・振込履歴)

最初にすべきは、証拠の整理です。

  • LINE・SMS・メールのスクリーンショット(削除される前にバックアップ)
  • 振込履歴(銀行明細、振込控)
  • 現金で渡した場合は、その経緯を時系列でメモにまとめる
  • 相手の本名(源氏名ではなく)・店名・店の所在地・連絡先のメモ
  • 関係する写真や録音(違法な手段でないもの)
  • ホストクラブの伝票・領収書

これらをひとまとめにしておくと、弁護士相談時に大きく役立ちます。

とくにLINEのトーク履歴は、相手にブロックされる前にバックアップ・スクリーンショット保存しておくことをおすすめします

担当ホストは別の店に移籍したり、アカウントを変えたりすることがあるため、早めの保全が肝心です。

② 内容証明郵便での請求

証拠が揃ったら、内容証明郵便で正式に返還を請求するのが次のステップです。

内容証明は「いつ、誰が、誰に、どのような内容の書面を送ったか」を郵便局が証明してくれる制度で、相手方に本気度を伝える効果があります。

時効の完成を一時的に猶予する「催告」(民法第150条)としての効果もあり、返金請求の最初の一手として広く使われています。

「弁護士から書面が届いた」というだけで相手方の対応が変わるケースもあります。

③ 民事調停・少額訴訟・通常訴訟の選択肢

内容証明に対して相手方が応じない場合は、裁判所の手続きに進みます。

  • 民事調停:話し合いの延長として、調停委員を交えて合意を目指す手続き
  • 少額訴訟:60万円以下の請求について、原則1回の期日で判決まで進める簡易な手続き
  • 通常訴訟:金額が大きい場合や、争いが複雑な場合の標準的な訴訟手続き

事案の金額や争点の複雑さに応じて、どの手続きを選ぶかを検討します。

少額訴訟は手軽な反面、相手方が異議を申し立てると通常訴訟に移行するため、相手方の出方を踏まえた手続選択が重要です。

④ 弁護士に依頼するメリット

ご自身で進めることもできますが、弁護士に依頼することで次のような利点があります。

  • 証拠の整理・追加調査(弁護士会照会制度の活用など)
  • 相手方への内容証明や訴状の作成
  • 相手方との交渉を代理できる(感情的な対立を避けられる)
  • 相手方の財産情報の調査(2020年改正民事執行法による第三者からの情報取得手続)
  • 強制執行までの一貫した対応

⑤ 警察への相談(詐欺罪での被害届)

ロマンス詐欺の構造に該当する事案や、明確に虚偽の事情を告げてお金を引き出された事案では、詐欺罪(刑法第246条)として警察に被害届を出すことも検討できます。

民事の返金請求と並行して進めることが可能です。

ただし、警察が動くかどうかは事案の内容と証拠の質によります。

一方で、刑事事件として進む場合、相手方が示談を申し出てきて、結果的に返金につながるケースもあります。

歌舞伎町エリアからのご相談はM.L.T法律事務所へ

弁護士法人M.L.T法律事務所は、国内ロマンス詐欺やホストクラブ関連の金銭トラブルへの対応を行っている総合法律事務所です。

千葉県習志野市に所在、歌舞伎町からはオンライン相談が便利

事務所は千葉県の津田沼駅すぐに所在しています。

歌舞伎町(新宿区)から千葉県習志野市までは、対面でお越しいただくとなると往復で1時間半〜2時間ほどのお時間が必要となります。

お住まいやお勤め先が新宿エリアの方には、ビデオ通話によるオンライン相談をおすすめしています。

オンライン相談であれば、

  • ご自宅からお仕事の合間にご相談いただけます
  • 周囲の目を気にせず、落ち着いた環境でお話しいただけます
  • 移動時間がかからず、平日のお仕事終わりや早い時間でもご相談可能です
  • ご家族に知られたくない方も、プライベートな空間でご相談いただけます

ホストクラブでの金銭トラブルは、ご家族やご友人にも話しづらいテーマです。

オンライン相談は、こうしたデリケートな事案にも向いた相談方法です。

なお、対面でのご相談をご希望の場合は、JR総武線・京成線で千葉県習志野市谷津までお越しいただけます。

新宿駅からはJR総武線快速・各駅停車でアクセス可能です。

LINE・メール・お電話の3窓口で受付(オンライン相談対応)

ご相談予約は、LINE・メール・お電話の3つの窓口でお受けしています。

「いきなり弁護士に相談するのは気が引ける」

「証拠が十分か分からない」

「金額が大きいと請求できないと聞いた」

「家族や職場に知られたくない」

といった段階のご相談も歓迎しております。

歌舞伎町エリアの方は、まずはLINEやお電話でオンライン相談の日程をお取りください。

よくあるご質問(Q&A)

 借用書がなくても返金請求できますか?

LINE・SMS・メール・振込履歴など、「貸した・返す」約束を裏付ける証拠が他にあれば、返金請求は可能です。

借用書だけが立証手段ではありません。

貸した金額が少額でも対応してもらえますか?

少額の事案でも対応可能です。

60万円以下であれば少額訴訟の手続きが利用できますし、複数の事案を合わせて請求することもあります。

「金額が小さいから諦めるしかない」と思い込まず、一度ご相談ください。

警察に被害届を出すべき?それとも民事で進めるべき?

事案の性質によって異なります。

詐欺と評価できる構造があれば刑事事件としての対応も視野に入りますし、純粋にお金の貸し借りであれば民事の返金請求が中心になります。両者を並行して進めるケースもあります。

相手の本名・連絡先が分からない場合は?

源氏名(店での呼び名)しか分からないケースもあります。

店の名前・所在地・在籍時期などの情報、SNSアカウント、振込先の口座名義、これらを手がかりに本名や住所を特定する手段があります。

弁護士会照会制度や、必要に応じて信頼できる調査会社の活用もあります。

結婚や交際をほのめかして借りていったのに、関係が嘘だった場合は?

実際には交際関係になく、結婚の意思もないのに「2人で店を出よう」「結婚しよう」と告げて金銭を引き出していた場合、詐欺による取消しや、不法行為に基づく損害賠償が認められる余地があります。やり取りの記録、関係性の経緯、金銭の流れを整理して検討します。

店から「担当の借金を肩代わりして」と言われた場合は?

店ぐるみで肩代わりを勧めるような構造があった場合、店と担当者双方への請求を検討する余地もあります。

法律関係の整理が必要なケースですので、状況を伺ったうえでご対応方針をご提案します。

諦めるしかない場合もありますか?

正直にお伝えすると、純粋な贈与だった場合や、相手方の所在・財産がまったく分からない状況では、現実的に回収が難しいケースもあります。

一方で、「これは無理だろう」と思っていた事案でも、証拠の整理や手続きの選択次第で解決につながることもあります。

まずは一度、状況を整理させてください。

オンライン相談でも、対面と同じ内容のご相談ができますか?

はい、可能です。LINEのトーク履歴・振込履歴などの証拠も、画面共有や事前送付いただくことで確認できます。

「対面のほうが安心」という方には対面相談もご用意していますが、まずはオンラインでお話を伺い、必要に応じて対面に切り替える進め方も可能です。

弁護士からのメッセージ

ホストクラブやお酒の場で動いたお金を取り戻したいというご相談は、弁護士に頼みづらいテーマだと感じる方が少なくありません。

「自分の判断で渡したのだから」「あの場の雰囲気で渡してしまったから」「担当のことを信じて応援したかったから」と、ご自分を責めてしまう方もいらっしゃいます。

弁護士目線で率直にお伝えすると、「貸したのか・贈ったのか」は、後から見ると区別がつきにくく感じても、当時のやり取りを丁寧に整理していけば、一定の判断材料が出てくることがあります。

少なくとも、「相談する前に諦める」のはもったいない領域です。

早期にご相談いただくほど、相手方の所在・財産が分からなくなる前に動ける選択肢が広がります。

担当ホストが別の店に移籍する、SNSアカウントを変える、引退するといった事態が起きる前に、まずは証拠の保全と状況整理を進めましょう。

弁護士法人M.L.T法律事務所は、千葉県習志野市に所在する法律事務所です。

事務所は千葉にですが、東京の方からもご相談いただくこともあります。

国内のホストクラブ・担当ホスト関連の金銭トラブル、国内ロマンス詐欺の被害について、対面・オンラインの両方でご相談を承っています。

歌舞伎町エリアの方は、移動のご負担を考えるとオンライン相談をおすすめしています。

ご相談は、LINE・メール・お電話の3つの窓口でお受けしておりますので、ご都合のよい方法でご連絡ください。

「証拠が手元にあるか分からない」「金額が大きすぎて請求できないかも」「家族に知られたくない」といった段階のご相談も歓迎しております。

お一人で抱え込まずに、まずは状況を整理することからご一緒できればと思います。

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